ズッキーニとツナのチーズ焼き | |
ズッキーニ 大 | 1本 |
ツナ缶 | 2缶 |
玉ねぎ | 1/2個 |
ピザ用チーズ | 100g |
ピーナッツソース | |
素焼きピーナッツ | 40g |
三温糖 | 40g |
みりん | 40g |
今回は夏野菜・ズッキーニと現在、世界中で人気のツナ缶を使った料理です。先月がカツオでしたので、今月はツナではなくズッキーニの方に注目してみたいと思います。ズッキーニは、見た目はキュウリに似ていますが、かぼちゃの仲間です。
さて、私が今月のレシピを拝見させて頂いてまず思いついたのは、リグナンが豊富だ!ということです。リグナンとはあまり聞き覚えがないかもしれませんが、ポリフェノールの一種で、リグナンのひとつがゴマで有名なセサミンです。もちろん、ゴマには桁違いなリグナンが含まれますが、それ以外の食品にも存在し、図左のように、ピーナッツもズッキーニもたくさんのリグナンを含んでいます(農業および園芸 2008;83(6),649-656)。リグナンは、私たちの身体にとって重要なホルモンであるステロイドに似た化学構造を持ち、植物性エストロゲンと定義されています。昔から、リグナンを摂ると、心臓病、更年期症状、骨粗鬆症および乳がんのリスクが低下すると言われてきました。ただ、これは伝統的な伝聞を含んでいるので、科学的な根拠に基づく研究が現在ではなされています。ここではがんを取り上げました(Molecules.2019;24(5):917)。リグナンとがんとの関係は本当は20種類以上の研究が終了しているのですが、ここにはその中から4種だけを記載しました。図右にあるように、がんの種類によって効果が分かれます。残念ながら、胃がん、大腸がん、前立腺がんには効果はありませんでした。しかし、乳がんでは、閉経前やトリプルネガティブ(エストロゲン受容体陰性、プロゲステロン受容体陰性、HER2 陰性)の女性には有効でした。さぁ、ピーナッツと夏野菜を噛み締めてみましょう。