材料 | |
生タラ | 5切れ |
玉ねぎ | 1/2個 |
にんにく | 1片 |
塩、胡椒 | 適量 |
小麦粉 | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
無塩バター | 大さじ1 |
ソース | |
だし醤油 | 大さじ2 |
素焼きピーナッツ | 45g |
酒 | 大さじ1 |
添え物 | |
茹でブロッコリー | 1塊 |
にんじんグラッセ | 1本 |
今回は、タラのムニエルです。タラのムニエル自体は我が国の食卓では既にポピュラーなものとなりました。その中で、今回のピーナッツソースは淡白なタラの身を芳醇な味わいに導いてくれます。
私達、栄養とその機能を研究する者は、タラとピーナッツといえば、タンパク質、特にアルギニンというアミノ酸が多いことを想起します。このアルギニンは私たちの身体を作る筋肉である骨格筋が負傷した時に、修復するのに用いられることが知られています。例えば、128匹の雄ラットに、21日間ピーナッツタンパク質あるいはタラタンパク質を食べさせて、その後に、長時間作用型局所麻酔薬であるブピバカインで1つの前脚の骨格筋を負傷させました。一方で、反対側の前脚には生理食塩水を注射しました(こちらを「偽損傷」と呼びます)(Appl Physiol Nutr Metab 2012,37(3):489-98)。そして、筋肉量の測定を損傷後0,3,14および24日目に行いました。偽損傷に比較してブピバカイン損傷の骨格筋は修復して増加し続けて(100を超えた場合に修復が進んだとみなされます)、ピーナッツタンパク質とタラタンパク質は傷ついた骨格筋の修復を促進することが明らかになりました。この理由は、アルギニンを多く含む良質なタンパク質だけでなく、これらのタンパク質を摂ることで身体の炎症も抑えられたためであることも分かってきました。骨格筋の再生と成長を促すピーナッツタンパク質とタラタンパク質は、運動による骨格筋の傷つきなどだけでなく、紫外線や活性酸素による筋肉の障害にも効果が期待されます。梅雨も明け、夏本番に近づくこの季節に嬉しいお料理です。